2022年02月20日 20:49更新

まちの活性化につなげようと上越市の柿崎区地域協議会が、今年度取り組んだ活動の成果を報告するフォーラムが20日、柿崎コミュニティプラザで開かれました。

地域協議会は、上越市内28の地域自治区ごとに設置されていて、住民自ら地域の課題を議論し、市長に意見を伝える機関です。その役割は、地域の課題を自主的に話し合い、市に意見書を出すこと。また、地域のイベントや行事などを審査し「地域活動支援事業」として、市から補助を受けることなどがあります。

20日は、柿崎区地域協議会が今年度取り組んだ「地域活動支援事業」の成果について、それぞれの事業の代表者が、地元住民などおよそ50人を前に発表しました。

柿崎区で今年度取り組んだのは14事業、それに対し710万円の補助を受けました。

そのうち「柿崎農業の未来を考える会」では、農業に関するアンケート結果を報告しました。アンケートは、令和元年度から今年度にかけて区内のおよそ1300人を対象に行い、801人から回答がありました。それによりますと、まだ就職していない学生や若者で、「農業を職業に選択するか」という問いに対し、農業に就きたいと答えたのは4.3％、そのほかの職業が37％、決まっていないなどその他が58.7％でした。

一方で、「柿崎区に欲しい農業施設」について、最も多い意見が、地元で収穫された農産物を飲食できる施設で35.2％でした。

柿崎農業の未来を考える会
「最近ニュースで言われるICT、スマート農業の体験施設についてどんなイメージがあるか。これは関心が高いと思ったが、4％しかなかった。注目しているのは農業者だけではないか。こういうのが（若者などに）うまく伝わらないと、新規就農者を迎えるのは難しいのではないか。発信（PR）については関連団体と相談していきたい」

このほか、猿毛城の登山道整備事業や、航空自衛隊の音楽隊による演奏会の事業成果などが報告されました。

柿崎区地域協議会 吉井一寛 会長
「協議会の活動としては（今年度）十分頑張ったし、行政からも支援頂いた。また、地域からも評価されていると思う。支援事業についても活発で良い方向にいっていると思う」

一方、市では、令和4年度いっぱいを目標に「地域活動支援事業」の廃止を進めています。

吉井 会長
「柿崎区では行政側と相談した結果、（来年度も）従来どおり地域協議会で（支援事業）採択することになった。支援事業が打ち切りになると、今までやってきたイベントができなくなる可能性がある。それをどういうかたちで継続してやっていけるようにするか。しっかりとあとの人にバトンをつなぐことが使命だと思っている」