2021年12月06日 18:22更新
上越市の中川幹太市長が就任と同時に打ち出していた副市長の定数を2人から4人にする条例改正案について6日、委員会での審議が行われました。委員からは時期尚早などの意見が相次ぎ、全員の反対で原案は否決されました。
中川市長は市政の重要課題として人事改革を挙げ、そのひとつとして副市長の定数を現状の2人から4人にする条例改正を提案しています。副市長はそれぞれ専門の分野を担当し、現職の野口副市長のほか、12月議会で健康づくりや福祉行政を担当する1人を提案するとしています。
6日は条例改正を巡り、総務常任委員会で質疑が行われました。
委員からは市長に就任してわずか10日後の議案提出に「なぜこの時期なのか」「組織全体の人事改革が先で、手順が逆ではないか」など、拙速を指摘する発言が相次ぎました。
委員
「副市長定数の条例改正だけを先行するのは、なぜなのか理解できない」
「市政全体の方向性を同時か先に示して、そのあとに副市長の議論をすべき」
「この短時間でこれだけの構想を、職員とどうやって詰めてきたのか。この条例改正は極めて拙速」
これに対し、総務管理部の笹川正智部長は「中川市長が掲げる『副市長4人制』を先に形作り、その後に人を選んで人事改革プロジェクトを進めながら、最終的な人事機構をつくる考え」と答えました。
しかし委員からは納得できないという声が相次ぎます。
このうち選挙期間中に中川市長と政策協定を結んだ宮越馨委員は「中川市長は私のアドバイスを受けながらやると公に言っていた。今回の件はアドバイスを求められていない。(相談を)受けていれば『早すぎる』と言っていた。人事改革の順番が間違っているから怒っている」と発言しました。
採決の結果、原案は全員一致で否決されました。この決議は15日の本会議で報告され、議員全員の採決によって最終決定されます。
また、中川市長が民間から政策についてのアドバイスを求めたいとして、諮問委員1人を設置し、その報償費を補正予算に盛り込んだ議案について、総務常任委員会は全員の反対で、原案を否決すべきものとして決しました。そのうえで、報償費分を削減した補正予算案とする組み替え動議を全員一致で可決し、議案の再提出を理事者に求めました。
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