2021年11月03日 04:00更新

奴奈川姫の伝説を描いてきた上越市出身の日本画家、川崎日香浬さんが1日、母校の県立高田北城高校で自身の仕事や奴奈川姫について講演しました。

講演会は去年、高田北城高校が創立120周年を迎えたことを記念して開かれました。

講師は平成8年の卒業生で上越市出身の日本画家  川崎日香浬さんです。川崎さんは「子どもが3人。子育てしながら日本画家をしている」と挨拶しました。

川崎さんは古事記などに登場する高志国の姫、奴奈川姫をテーマにした日本画を描き、出雲大社や諏訪大社などに奉納しています。高志国は現在の新潟県から福井県までの地域にあたります。

講演では、日本画の絵の具は天然石を砕いた顔料であること、顔料は色あせないことなどを紹介しました。

また、奴奈川姫と上越市の関わりについて話しました。

川崎日香浬さん
「奴奈川姫と大国主の神様は五智の岩殿山で新婚生活送った。奴奈川姫が赤ちゃんを授かる。その神様こそ建御名方命（タケミナカタ）の神。五智の岩殿山で生まれたと伝承されている。1万社ある諏訪神社のご祭神が上越の居多神社の奥の岩殿山で生まれている」

講演は、感染対策として会議室から各教室にリモートで配信されました。

講演の後、生徒を代表して2年生の生徒会長、松矢陽生さんが川崎さんに感謝の花束をプレゼントしました。

生徒会長 松矢陽生さん
「絵を描くとき、鉱物や宝石を砕いて色を出すことに驚いた。後輩として誇りに思う。伝統を大事にしていきたい」

川崎日香浬さん
「日頃神話の土地で通学していることを意識していないと思う。身近に感じることで自分の誇りになって郷土を愛することにつながるのでは」