2021年10月06日 18:17更新
日本ワイン用ブドウの父といわれる川上善兵衛が交配した品種、マスカット・ベーリーAを使ったワインの仕込みが上越市北方の岩の原葡萄園で6日から始まりました。
岩の原葡萄園では8月下旬からブドウを収穫するとともに、ワインの仕込み作業を進めてきました。
仕込み作業は初めに、除梗破砕機と呼ばれる機械でぶどうの房から枝を取り除きながら実を軽く絞ります。その後、コンベアに流しながら、熟していない実や取り残した枝を手で取り除きます。この工程は主に、マスカット・ベーリーAだけの作業です。製造部の上野翔技師長によりますと「軸や色づきの悪い赤い実を除いている。色づきの悪いのは糖度が低い。黒い実だけを流していく」ということです。
ベーリーAは葡萄園で栽培する葡萄の6割を占めています。6日に仕込んだのは、およそ3.3トン。このあと1週間タンクの中で発酵させ、タンニンなどを抽出して寝かせます。その後、樽に詰めて貯蔵・熟成させ、再来年の秋には、岩の原葡萄園のプレミアムワインとして出荷されるということです。
上野技師長は「9月は天気が良くて寒暖の差も激しく、日中は暖かく夜は結構涼しかった。色も黒くて凝縮感がある。9月は雨も少なく健全なブドウが収穫できた。小粒でバラ房、果汁も豊富で熟度・糖度もあり、ことし(2021)のビンテージは期待してもらえると思う。善兵衛さんが作ったマスカット・ベーリーAで良いワインを造り、お客さんに飲んでもらうのが我々の使命。間違いなく良いものを作っていきたい」と話していました。
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