2021年09月10日 13:36更新
地域の産物を世界に通用するブランドに育てた取組みを紹介するビジネスセミナーが上越市のミュゼ雪小町で開かれました。
セミナーは、東経連ビジネスセンターの協力でJCVが開きました。この日のテーマは「山・海・里の恵みの6次化」。農産物や海産物を生産するだけでなく、加工、販売することで新たな価値を生み出す取り組みです。
講師は、岩手県にある「肉のふがね」の代表取締役社長 府金伸治さんです。府金さんは、地元特産の高級和牛「いわて短角和牛」が、赤身が多く肉質が固いために、霜降りが好まれる市場で安値で取引される状況を打開しようと知恵をしぼりました。
ヒントは、同じ赤身で作るスペインの生ハムでした。
府金さん自ら現地に行き、その味に魅了され日本で製造することを決意します。その味について「まず牛肉の味がして塩味がし、チーズの味がし、草の香りがした。牛が摂取したものがフレーバ―になると初めて知った」とふり返っていました。
府金さんは、本場スペインのノウハウを参考に、岩手の塩を使うなどして商品化に取組み、4年後、「短角和牛の生ハム」を完成させます。生ハムは、ドイツの食肉加工品コンクールで金賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けました。
さらに、府金さんは、販売にあたり、生ハムに含まれるアミノ酸やグルタミン酸が黒毛和牛より多いことを示して、差別化を図りました。
セミナーでは、地域の産物をブランド化するポイントとして地元の歴史や伝統など古きよきものを深掘りすることをすすめていました。
府金さんは「コロナ禍では地元を見る機会が多くある。歴史をひも解いて地域の文化も発信でき次世代につなげる商品にする。上越妙高には素晴らしいものがたくさんある。世界に発信できるものがたくさんある」とエールを送っていました。
セミナーの模様は、後日JCVで放送する予定です。
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