2021年09月03日 18:13更新
上越市板倉区寺野地区で登山道の整備やガイドなどをしている丈ヶ山ファンクラブが土砂災害防止の普及啓発に尽力したとして国土交通大臣表彰を受賞し、村山市長に3日、報告しました。
丈ヶ山ファンクラブは17年前「寺野の歴史を語る会」という名前で発足しました。板倉区にある標高571メートルの丈ヶ山(たけのやま)の山麓は古くから地すべりが多発していた場所で、地域には地すべりにまつわる言い伝えや遺跡が今も数多く残っています。
会では過去の災害の教訓を後世に伝えようと、地すべり地帯の地形が一望でき、歴史を学ぶこともできる山頂までの登山道の整備を進めてきました。
さらに、登山道の完成後「丈ヶ山ファンクラブ」に名前を変えて、市民参加型の登山会を年に5回開催し、メンバーがガイドを務めて参加者に地すべり関連施設や過去の歴史を解説してきました。この取り組みは16年間で91回開かれ、延べ982人が参加しました。
こうした活動が評価され、今年度、土砂災害防止功労者として国土交通大臣表彰を受賞しました。報告を聞いた村山市長は「長い地道な活動が国に認められたのはうれしいこと。継続ですね」と受賞を喜び、登山の参加を約束していました。
ファンクラブの三浦栄一会長は「災害は事前に対策を講じておかないと、全国て起きているような集中豪雨による地すべりがいつ起こるかわからない」と話した上で「丈ヶ山の山頂に登ってみると、地すべりの原点でもある扇状に滑った跡がよくわかる。観光と同時に地すべりの仕組みもわかる。健康づくりのための登山として登ってもらえれば」と話していました。
丈ヶ山ファンクラブの登山会は毎年偶数月の第4土曜日に実施されていて次回は10月23日です。詳しくはクラブのホームページをご覧ください。
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