2021年08月18日 16:14更新
上越市内で行方不明になった高齢者を発見し保護したとして、市内のバス運転手と上越市立城西中学校の生徒に18日、上越警察署から感謝状が贈られました。
感謝状を受けたのは、バス運転手の梨本孝雄さんと、城西中学校3年の阿部亘佑さんの2人です。警察によりますと7月30日、南高田町で70代の女性が行方不明になったと、女性の家族から通報がありました。
梨本さんは、上越市の安全メールで行方不明者情報を知り、1時間ほど経ってからメールの情報によく似た女性を発見。ただちに警察に通報したということです。
梨本さんは当時の様子について「上越妙高駅から少し行ったところで、高齢女性が交差点付近でそわそわしていた。メールの情報がよく頭に入っていたので、もしかしたらと思い声をかけた。当日はかなり暑く、女性の着衣は汗でびっしょりだった」と話します。
さらに、梨本さんが110番通報している声に、下校中の阿部さんが気づきました。阿部さんは「女性は汗がすごくて熱中症かもしれないと思い、水分補給をさせるために近所の家をまわってお茶をもらった。(梨本さんの声に)気付いて大変なことが起きていると思った時は頭が真っ白になったが、落ち着いて一回考えてから行動した。しっかり連携がとれて良かった」と振り返っていました。
通報後、梨本さんはパトカーの誘導にあたり、阿部さんは女性に付き添いながら「パトカー、もう少しで来るから頑張ってね」と励まし続けました。女性は保護され、無事に家族へ引き渡されたということです。
梨本さんは、バスの運転歴が50年ほど。普段から周りや人をよく見るように心がけているといいます。一方の阿部さんは、自宅で祖母の介護を手伝っているということです。警察は、偶然居合わせた二人の連携が、女性の保護につながったと話しています。
梨本さん
「後日女性の家族から御礼があり『あと数十分遅れていたら大変なことになっていた。命の恩人』と言われた。いいことをしたのだと嬉しくなった」
阿部さん
「中学校では委員長や級長をしていて、責任感は人一倍強いと思う。今後もそのような場面に遭遇したら、同じように行動したい」
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