2021年06月24日 15:31更新
妙高山の成り立ちを学ぶことができる絵本「火の山みょうこう」を子どもたちに読んでほしいと23日、上越市の小中学校に80冊が寄贈されました。
絵本「火の山みょうこう」を贈ったのは髙坂防災株式会社のの代表取締役、髙坂光一さんです。この絵本は、妙高市の火山地質学者、早津賢二さんと上越市の日本画家、川崎日香浬さんが去年春に共同出版しました。
内容は、妙高山の成り立ちや過去の噴火などで山の形が変わり、現在の妙高山が4代目であることなどを知ることができます。
髙坂さんはこの絵本を気に入って、多くの子どもたちに読んでほしいと願っていましたが、当初の700部はすぐに売り切れとなりました。そこで今回、高坂さんが経費を負担することで、新たに1000部ができました。この日はさっそく、髙坂さんと川崎さんが市教育委員会をたずね、早川義裕教育長に80冊を贈りました。
髙坂さんは「幼い頃から毎日見ていた妙高山だが、全然知らなかったことが本に記されている。例えば、現在は四代目…かつて鯨が泳いでいた…昔は山が2つあったなど…。次世代を担う児童生徒が本を通じて、少しでも地域に関心を持ってくれれば」と話していました。川崎さんも「再販できず もったいないと思ったところ、髙坂社長からご縁いただき大変ありがたい。妙高山は昔、別の形をしていた。山は不変と思っていた私には衝撃的だった。ぜひ子どもたちに伝えたい」と話していました。
寄贈した絵本は後日、市内すべての小中学校に配られるということです。また高坂さんは、現在、絵本の内容を視覚・聴覚に障がいのある人にも分かるようにと、ナレーションと動画をQRコードで読み取れる仕組みに取組んでいます。完成は8月中旬の予定です。高坂さんは「若い人が本に触れるきっかけを提供できたらうれしいというのが一番の始まり。すでに刷られた本の販売先には
裏表紙にQRコード用のステッカーをつくるので、把握できる限りお渡しして貼ってもらうし、これから増えるであろう外国人向けの英語版も仕組みの中で進めている。やるなら徹底してやる」と、絵本を通じた今後の拡がりにも意欲を示していました。
なお高坂さんによりますと来年春、完成予定の妙高高原ビジターセンターで、絵本の原画展ができるよう、現在準備しているということです。
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