2021年05月18日 16:54更新
儲かる農業を目指して県は、上越地域の稲作農家に加工用ブドウの転作を勧めようと、ブドウの栽培技術を学ぶ塾を16日から始めました。ブドウは岩の原葡萄園が買い上げ、販路が確保されるということです。
これは、県が園芸参入塾と題して去年から始めました。狙いは、これまでのコメに依存した農業からの脱却です。いわゆる転作作物は大豆などがありますが、上越地域では岩の原葡萄園があるため、ブドウの販路が確保されるメリットがあります。
16日はブドウ栽培をはじめた農業法人の社員など15人が参加しました。参加者は岩の原葡萄園の石崎泰裕さんから、ブドウの新芽を間引く「除芽」という作業について学びました。
石崎さんは「いっぱい実をつけると糖度が上がりにくく色がつかない。収量を絞れば凝縮した良い実がとれる。この時期に芽の数を管理する必要がある」と説明していました。
県によりますと、ブドウを10アール栽培する場合、ブドウ棚などの初期投資が40万円かかります。10アールあたり1.8トンの収穫とした場合、契約栽培では、キロ200円以上で買い上げられ、36万円以上の売上げが見込めるということです。
参加者は「いろいろなことを教えてもらえる。ノウハウ取入れ高収入につなげたい」「岩の原から助言をもらえるのでありがたい」と話していました。
岩の原葡萄園の石崎泰裕さんは「より良いブドウができれば地域全体のブドウ産業が良くなる。やってみようと思ってもらい少しでも生産者が増えてくれればありがたい」と期待していました。
田んぼでブドウを育てる場合、水はけが問題になります。園芸参入塾はこの後、田んぼのほ場改良をしなくてもブドウを栽培している実例を学ぶなど、来年2月までに4回開かれる予定です。
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