2021年04月08日 13:50更新
先月31日に文化庁に提出した佐渡金銀山遺跡の世界遺産登録に向けた推薦書原案について、佐渡市は今月6日に報道陣向けに説明会を開き、改めて今年夏の開催が見込まれる国の文化審議会での国内推薦選定に自信をのぞかせました。
説明会には佐渡市世界遺産推進課の下谷徹課長など3人が出席し、文化庁に提出した推薦書原案の内容について詳しくふれました。
去年3月に提出した薦書原案から資産名称や対象時期、構成資産は変わらないとし、また、主張する普遍的価値も変更はないとしました。
ただし、金を生産するために用いられた伝統的手工業の技術的側面を強調した令和2年版に比べ、今回の原案は技術の観点ではなく金生産体制そのものに焦点をあてたとしています。
ヨーロッパの鉱山で主流だった機械化された金生産システムではなく、鎖国下の制限がある中、独自の伝統的手工業によるシステムを構築し、世界に誇る質、量を長期的に生産した稀有な産業遺産としています。
そして金生産を統括する奉行所を中心に町場が形成され、その営みから「能」などをはじめとする文化が醸成されていった背景も非常に重要な価値だとしました。
また、資料写真なども多く掲載し、ビジュアル的にもわかりやすい内容にブラッシュアップできたと胸をはりました。
説明会ではこのほか、市民の間でなかなか進まない佐渡金銀山のもつ価値への理解について、主に若年層に対して出前講座などを実施しながら遺産への理解を深めてもらうよう取り組んでいると話しました。
今後は、ユネスコへの提出期限が来年2月1日という推薦書正式版の作成も進めながら、今年夏の開催が見込まれる国の文化審議会での国内推薦選定に向け機運を高めていきたいとしています。
佐渡テレビジョン
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.