2021年03月02日 15:41更新

桃の節句にあわせて、江戸から明治にかけて佐渡に伝わった「ひな人形」を集めた特別展が、3月23日まで佐渡市八幡の佐渡博物館で開かれています。

ひな祭りは、その昔、自分に降りかかるけがれや 災いを紙の人形に移して川に流して厄払いをする「上巳（じょうし）の節句」から始まったとされ、今回の特別展は、コロナ禍にある今、災いから逃れ人々が健やかに過ごせるようにという願いもこめて開催されています。

佐渡には江戸時代から明治時代にかけて廻船業の発展や相川金銀山への人の移動、江戸奉行の赴任などで各地の文化が入ってきたため、それを象徴するように、ひな人形も様々な形が見られます。

今回会場には相川郷土博物館と佐渡国小木民族博物館に収蔵しているものを中心におよそ90体の人形とひな道具などが並びました。

こちらの「享保雛」は、江戸時代に作られたとされ綿がしっかりとつまった豪華な十二単と、細やかな細工が特徴です。

またくわしい年代は不明ですが、調度品などが豪華な「御殿びな」も人々の目を楽しませています。

一方で佐渡では昔からひな人形以外の人形も一緒に飾り豪華に見せる風習があり、会場には佐渡の「八幡人形」のほか、交易品として入ってきた京都の「伏見人形」、島根の「長浜人形」「今市人形」などの土人形も展示されています。

佐渡博物館 学芸員　平野黎さん

佐渡博物館企画展「ひな人形からみる佐渡の人形展」は、3月23日（火）まで開催されています。開館時間は午前8時30分～午後5時まで。料金は大人500円、小中学生200円です。

佐渡テレビジョン