2021年02月08日 20:38更新
上越市で最大積雪量2m49cmを記録した大雪から、1か月が経ちました。通行不能だった市道と通学路の歩道除雪は全て完了し、現在は車線の確保に向けて排雪作業が進められています。市民生活が混乱から通常に戻る中、再び豪雪となった時に備え、課題は何か、上越市の波塚泰一都市整備部長に話を聞きました。
上越市では先月8日から激しい降雪が続き、国道県道をはじめ、市道での除雪が追い付かなくなりました。波塚部長は「8日午後から雪が激しくなり、9日から10日にかけて除雪が追いつかなくなった。豪雪のなか車で外出し、動けなくなったスタック車が相次ぎ、除雪が進まない要因の一つになった」と当時をふり返ります。
集中的な降雪で、上越警察署にはスタックした車からの110番通報が、8日午後から11日までに267件ありました。
上越警察署の高地真介課長は「雪関連の110番通報が増え、署内も慌ただしくなっていた。そのほとんどがスタック車両の救出依頼で、その先に病院があるなど道路障害となる場合には、警察が移動の手助けもした」と。
この1か月、県道と市道ではのべ133社の業者が、630台の除雪機械を使って除雪にあたりました。そうした中、県と市の両方に重複している業者も少なくなく、機械の配置など、行政の連携が強く求められました。
波塚部長は「県と共通の、機械やマンパワーの融通はしていた。市民には見えづらかったかもしれないが、連携はとれていた」と話します。
幹線を優先的に除雪する中、枝線など生活道路での除雪が進まず、市民からの苦情や問合わせ電話はおよそ8,000件あったということです。
波塚部長
「このような雪の降り方をする時代、極端に集中的に降る自然状況があることを理解してほしい。その中で課題として、市の機械力が足りたか、道路管理者同士の連携は十分にとれていたかなど、今後どう改善するかを検証していきたい」
さらに、今後の大雪に備え、地域やエリアごとの除排雪体制をどう組立てるかについて「雨による浸水などと違い、除雪はエリアごとの優先順位をつけるのが難しい。ある程度の見通しをもって地区の順を発表することはできないことを、今回を通して感じた」と話していました。
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