2017年05月18日 17:14更新
上越地域のブランド牛「越後上越・短角牛」の今年の販売が19日に解禁される。あす以降、上越市と妙高市の飲食店5店舗、スーパーや精肉店10店舗で販売される。
「越後上越・短角牛」は、6年前から生産がはじまった上越地域のブランド牛。全国的にブームとなっている「赤牛」を使用し、販売時期を設けて、食材の付加価値を高めている。
一般に普及している黒毛和牛に比べて肉の赤身部分が多く、低脂肪で高タンパク、豊富なミネラルを含み、噛めば噛むほど甘みが出てくる。脂身が少なく、後味がすっきりとしているのも特徴だ。
船栄では解禁日の22日(月)から提供
上越市仲町4丁目の飲食店「船栄」では毎年この時期に提供しており、食べた人からは「おいしい」と人気を呼んでいる。
ローストビーフをはじめ女性を中心にヘルシーな赤みの肉が全国で人気を集める中、上越地域の新たなブランド牛を育てようと、短角牛は誕生した。
頸城区の畜産農家 荻谷耕治さん
頸城区の畜産農家、荻谷耕治さんの牛舎では、赤みの肉が多い「赤牛」の子牛を、岩手県の牧場から買いつけ、夏から秋にかけて妙高市の笹ヶ峰牧場で放牧している。そして冬の飼育を経て、肉のうまみがもっとも増す5月に解禁される。「旬」の時期を設けることで肉の価値を高めている。
毎年、上越市や妙高市と協力してイベントに出展するなどPRに力を入れており、認知度はあがりつつある。一方で大きな課題も。
それは生産者と出荷量の減少だ。赤牛の需要が全国的に高まったことで、子牛の値段が1頭あたり約50万円と、短角牛の生産をはじめた6年前と比べて3倍に高騰している。
これまで短角牛の畜産農家は2軒だったが、生産コストがあがり、今年から荻谷さんだけになった。上越地域のブランド牛「くびき牛」が年間150頭出荷されるのに対し、今年短角牛はわずか6頭。さらに来年には半分になる見込み。認知が広まりつつあるブランド牛の出荷を、いかに増やしていくかが今後の課題だ。
短角牛を提供する、上越市仲町4丁目の「船栄」では、来週22日に短角牛のステーキやローストビーフなどが食べられるフェアが開催される。
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