2020年07月09日 18:06更新
高齢化で車の免許を返納したいわゆる買い物弱者をスーパーマーケットまで送り迎えするサービスが上越市中ノ俣地区で9日から始まった。
中ノ俣集落は人口約60人、その7割以上が75歳を超えている。地域に路線バスは無く、年々買い物弱者が増えている。送迎サービスにあたるのは地域で活動するNPO法人かみえちご山里ファン倶楽部。車はNPO所有の2台を運用する。
利用料金は片道500円、往復で1000円。初日は5人がサービスを利用し、市内のスーパーや100円ショップなどで約2時間の買い物を楽しんだ。
利用者のひとり、田中竹治さん(92)は2年前に免許を返納。これまでは息子の車やハイヤーが頼みだった。ハイヤーは片道約4,000円かかるという。田中さんは「ハイヤーだと買い物よりお金がかかるので助かる。部落を心配して送迎をしてくれるNPOに感謝している」と話した。
送迎サービスは毎週木曜日に行なわれ、前日までに予約が無ければ運休となる。NPOの神崎淑さんは「送迎している様子伝わってくれば利用者も増えると思う。元気な内は中ノ俣集落で暮らせるようにしてもらえたら」と話した。
理事長の石川さんは今後について「実績をつみながら運行状況を他の集落でも見てもらい、高齢者がお金もかからず安心して買い物にいけるようになれば山間地域も見直されると思う」と話した。
上越市ではバス路線が廃止されたり、タクシー以外に公共交通機関が無い地域に対して住民主体の輸送サービスを支援していきたいとしている。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.