2020年01月16日 10:12更新
上越市で昨年1月から11月の約1年間に自殺した人は28人で、前の年より8人少なく、過去5年間で最も少なかったことがわかった。
これは14日に開かれた市の自殺予防対策連携会議で報告された。それによると昨年1月から11月の間、上越市で自殺した人は28人。男性が19人、女性が9人だった。これは前の年より8人少なく、過去5年間で最も少なくなった。自殺者の数は平成21年の73人がピークで、5年前から減少傾向が続いている。
一方、人口10万人あたりの自殺死亡率は、平成30年が19.3で全国平均の16.1より高い水準となっている。また、県全体でみると、仕事を持つ人の自殺はその8割近くが会社勤めということで、いわゆる働き盛り世代へのサポートをどうするかが、課題のひとつとなっている。
委員からは「メンタル面で休職者が増えている」「男性で相談のハードル(が高く)弱みをみせたくない。最後のさいごにならないと相談してこないところがある」「土日・時間外・夜間の相談窓口を周知していく。中小企業への情報公開もしているので一緒に周知していくことは可能だ」などの意見が出た。
市では、去年秋、夜間のワンストップ型相談会や中小企業を対象にしたメンタルヘルス研修会を開いた。今後も、病院や保健所など関係機関の連携を深めながら、自殺に関する研修会や講座を実施する方針。この他、14日の会議では、お年寄りに対して民生委員が定期的に家庭訪問することや男性が参加しやすいサロンを開くことが大事だという指摘もあった。
川室優会長は「一言で言うと生きること。生きることを阻害する要因は何か。生きることを促進する要因は何かを整理することが大事だ」と呼びかけた。
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