2019年12月06日 17:05更新
全国的に問題になっている金属スクラップ火災を想定した消防訓練が、6日、廃棄物の処理に携わる上越市の飛田テックで行われた。
訓練は、敷地内に積み上げられた金属スクラップから出火した想定で行なわれ、消防車両9台が出動した。訓練を実施した上越南消防署によると金属スクラップの火災は近年全国的に増えていて、上越地域でもおととし直江津港で、去年は国道18号線沿いの旧スクラップ工場で発生している。
一般的な火災現場と違い危険物が混入している可能性があるため慎重に消火活動をする必要がある。また、火がくすぶることが多く、消火に時間がかかるという。
訓練では、高さ25メートルから放水できるはしご車2台を投入したほか、飛田テックの大型油圧ショベルが出動、消火活動を妨げる金属スクラップを取り除くなどして、いざというとき、消防と事業所がすみやかに連携できるよう手順を確認した。
訓練後、上越南消防の國弘泰昌署長は「重機の参加で死角になる部分の消火訓練ができた。スムーズに連携できた」と話していた。
飛田テックでは、廃車や廃材など、1か月に1万数千トンの金属スクラップを扱っている。その処理にあたっては、ガスボンベなどの危険物が混入しないようチェックしているほか、万一に備えて自衛の消防隊も組織し初期消火できる体制を整えているという。
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