2019年11月29日 17:56更新
妙高市平丸地区では、伝統のスゲ細工作りが最盛期を迎え、来年の干支「子(ねずみ)」づくりに忙しい日が続いている。
来年の干支「子(ねずみ)」。デザインは、「立ちねずみ」と「臥せねずみ」の2種類。
「立ちねずみ」は今年初めての新作。手には打ち出の小槌が握りしめられている。
NPO法人平丸スゲ細工保存会の柴野美佐代理事長は「元々の臥せねずみをどう立たせるか。手の長さ、顔の長さなど試行錯誤してなんとか形にできた」と話す。
平丸地区のスゲ細工作りは昭和33年にはじまり、多いときには200人の作り手がいた。しかし、過疎化と高齢化が進み、職人と呼べる作り手は石田福治さん90歳、1人だけになってしまった。現在は、伝統を守るため、4年前からNPO法人平丸スゲ細工保存会が技を継承している。
「子(ねずみ)」の新作、立ち姿は保存会のアイデア。スゲ細工作りは今年9月からはじまり、これまでに会のメンバー4人がねずみの耳や胴体などパーツづくりに取り組んできた。メンバーは「地域の人たちに教わりながら、なんとかやっている」「毎年やっているが、つくるものが変わるのでとにかく大変」と話した。理事長の柴野さんは「手にされた方が、買ってよかったと笑顔が出るものになればと思っている。いろいろな人たちの助けを借りながら、作り手を増やして、これからも続けていきたい」と今後を見据えた。
ネズミのスゲ細工は、100体ほど作る予定で、価格は1つ1万円。購入は事前予約が必要。詳しくは平丸スゲ細工保存会、柴野さんまでお問合せください。受付は午前9時から午後8時まで。
■問合せ ℡090-3548-7370(柴野さん)
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