2019年02月27日 15:11更新
農業と福祉が連携することで人材不足の解消や障がい者の雇用に役立つ、いわゆる農福連携の可能性をさぐるセミナーが26日、上越市で開かれた。このセミナーは農福連携の現状と課題をテーマに開かれた。
はじめに、滋賀県で農福連携に取り組んでいるNPO法人「HUB’S」の林正剛さんが講演した。林さんは、高齢化で担い手が不足している農家と働く意欲はあっても雇用の少ない障がい者、そのどちらもが収入を増やせるウインウインの関係にならなければならないと訴えた。
続いて、上越市福祉課から、農福連携の先行モデルとなった諏訪地区と保倉地区の状況が報告された。それによると、障がい者の就労時間が増える効果があった一方で、請負額が低く、作業量が多いため時間給が少なかったということ。
さくら園さくら工房提供
「農家側は人手不足解消し、ほかの仕事をする余裕が増えた。障がい者は冬の作業が少なく年間の仕事が確保できない」
続いて実際に農福連携を受け入れた岩の原葡萄園と穂海農耕、障がい者を派遣した福祉施設の担当者が意見を交わした。
岩の原葡萄園「どんな仕事になるか不安だったが、やっていくうちに違いが無いことが分かった。大事なパートナーとして今後も取り組みたい」と。
参加した農福連携活用者は「高齢者が農業をやるのは大変。非常に熱心にやってくれる。今後も期待している」と話した。また農福連携未利用の農業者は「近所の田んぼをやるようになって手が足りない。若い力を借りたい」と話した。
セミナーを主催した上越ワーキングネットワークの担当者は「農福連携に対する農家側の認知度が低いと話し、今後は、農家同士の口コミなどで情報を広めてほしい」と期待していた。
※ご覧の記事の内容は2019年2月27(水)JCVニュースLiNKで放送(TV111ch) 初回18:30~
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