2019年02月01日 09:25更新
上越市の経済懇談会が31日開かれ、地域の経済状況は持ち直しの動きがみられるものの、人材を確保できるかどうかで企業の景況感に差がある実態も報告された。
上越市経済懇談会には上越商工会議所やハローワーク、各金融機関の関係者などが出席した。そのうち日本政策金融公庫高田支店から、全国的な小規模企業の景況感について、持ち直しの動きがあるものの、業況判断を示す指数はマイナス25で業況を良いとする企業より悪いとする企業が多い状況だと報告があった。
なかでも、建設業は公共事業などの受注を受ける企業は好調な一方で、専門的な技術力のある人材を確保できているかどうかで好不調が分かれるとの指摘があった。また上越商工会議所からは、地域の人口減少が小売業などに影を落としているとして、昨年1年間の小売業の売上指数は全体的にマイナスだったと指摘した。
こうしたなか、昨年7月から9月にかけては小売業の売上げ指数が上昇に転じていて、その背景について「天候の暑い中でも飲食の増加。一部ではうみがたりの来場効果があるのでは。飲食・ホテル・土産に恩恵があったとみられる」と説明した。
また、ハローワーク上越からこの春卒業予定で就職を希望する市内の高校生の状況が報告された。それによると、就職希望者は昨年11月現在483人で、そのうち内定したのは462人。内定率は95.7%となっている。これは前年より0.6ポイント高くなった。また、上越管内での就職が内定したのは346人で約4分の3が地元での就職になると見込まれている。
その一方で地元に就職した高校生の3割以上が3年以内に離職するデータも報告された。これをうけて村山市長は「残念なことに毎年離職率が多い。この人材を確保しなければ人のいない中大変になっていく。企業の魅力をどれだけ発信するか。企業・働く人が輝いていることを見てもらって職業観を変えてもらうことが行政も事業所も大事。企業と就職希望者の学生のマッチングも行政として取り組んでいきたい」と話した。
この他、地元の市場をターゲットにしている小売や卸売り業は苦戦している一方、飲食サービス業では固定客、ファンを確保している店は好調との状況が報告された。
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