2018年11月06日 08:38更新

昨シーズンの上越市の市道除雪に対する苦情が前のシーズンの4倍近い約2,000件あったことがわかった。特に海岸平野部の大雪がひどかったことから市ではいわゆる「雪押し場」を増やし、スムーズな除雪を進める方針だ。

これは5日の上越市議会農政建設常任委員会で報告された。そ れによると昨シーズン、市に寄せられた市道除雪に対する苦情件数は1978件で前の年より1442件多く、約3.7倍だった。

特に柿崎区では前の年の8倍以上となる157件、大潟区では2倍以上の97件、名立区では15倍以上の92件もの苦情が寄せられた。その大きな要因として、山間部よりも海岸平野部に大雪が集中したこと。さらに柿崎、大潟、吉川の3区においては狭い市道が多く、除雪に時間を要したことがあげられている。

こうした状況を踏まえて市では今年度、いわゆる「雪押し場」、沿道の雪を寄せ集める空き地を新たに134か所確保し、作業の円滑化を進める方針。

一方でこの除雪計画の課題を問われた上越市の小林聡雪対策室長は「オペレーターの人材不足や高齢化があり、若手も少ない。海岸部を担当する業者が例年雪が少ないことで、新規雇用をしたくても降り方によってはできないこともあり、人材的な課題がある」とも話していた。

この他、交差点などの車道と歩道の間に積み上げられる雪壁の危険性を委員が尋ねたところ、市側は雪の壁が高さ150㎝に達した場合に除雪していると回答。これは県道と同じ基準だが、委員はすみやかな除排雪をするよう求めていた。

なお、今シーズンの上越市の市道除雪の総延長は車道が1758ｋｍ。歩道は4.1ｋｍ延びて150ｋｍとなっている。