2018年08月28日 17:47更新

きょう28日の上越地方は、日本海から北陸地方にのびる前線の影響で朝から各地で大雨となった。この影響で、道路が冠水したり、鉄道などの交通機関にも影響が出た。

また、土砂災害や河川が氾濫する恐れが高まり、上越市の大島区、吉川区、柿崎区など広い範囲に避難勧告が出されていたが、午後4時50分に全て解除された。一時は500人を超える人が避難していた。

28日正午頃　保倉川（港町）

きょうの上越地方は、日本海にある前線に向かって南から湿った空気が入り、朝から広い範囲で大雨になった。市によると頸城区望ケ丘では午前8時から9時までの1時間に64㎜の非常に激しい雨が降った。また午前6時から正午までに降った雨量は頸城区で150㎜、上正善寺や春日新田では140㎜に達した。

このため河川の水位が上昇し、土砂崩れの危険性が高まったことから、市は大島区、頸城区、吉川区、浦川原区、直江津地区など広い範囲に避難勧告を出した。

午後0時10分現在、避難の対象世帯は2万4,328世帯、約6万2,000人。一時、避難所には500人以上が避難していた。雨が朝方だったこともあり避難者の多くは保育園児や小学校の児童だったということ。

市によると人への被害は確認されていないが、木田1丁目、国府2丁目、三和区などあわせて6件で床下浸水があった。

市内では多くの道路が冠水し、吉川区大賀地区では市道が20ｍに渡って崩れ、現在片側交互通行となっている。きょう午後4時現在、合併前上越市の道路が2か所で通行止めとなっている。通行止めとなっているのは福橋地区の横曽根福橋線、宮野尾地区の愛宕谷牛池線。

この他、大島区などでは一部の地域で停電も発生した。

上越市新光町3丁目、午前10時30分ごろの三交病院近くの住宅街では道路が冠水し、車が通れなくなった。消防団がかけつけポンプで排水作業にあたっていた。

消防団は「ここはよく水がつく場所だが、今回はかなりひどい」と話していた。

また鉄道のダイヤも乱れた。えちごトキめき鉄道、直江津駅では午前中、ポイントの切り替えが冠水し、電車が一時入線できない状態となった。現在は復旧し、夕方からは平常運行になった。トキ鉄によると運休や遅延の影響で2,992人に影響があったということ。

通学路にも影響が出た。国府小学校と直江津中学校では、一部の児童生徒が通学できず一時、自宅待機となった。また大潟町小学校では、鉄道の運休で通学できない児童42人がスクールバスで登下校したという。　

再び大雨の予報も  週末まで大気不安定　

気象予報会社スノーキャストによると、前線の活動は一時的に弱まり雨も小康状態となっているが油断は禁物だという。前線は今夜遅くから再びやや活発になる見込みで、あす未明くらいから再び雨が降り出し、通勤通学の時間帯まで雨脚が強まる恐れがある。また低地の浸水や河川の増水に加え、これまでの雨で地盤が緩んでおり、土砂災害にも最大限警戒が必要だ。

週末は前線を伴った低気圧が日本海を東へ進み、上越地方をこの低気圧から延びる寒冷前線が通過する見込みで再び大雨が予想されている。きょう現在、31日（金）午後から1日（土）午前にかけて警戒が必要になりそうだ。雨だけでなく突風や雷の恐れも。今後の気象情報に留意。

※ご覧の記事の内容は2018年8月28日（火）JCVニュースLiNK（TV111ch）で放送 初回18:30～