2025年02月28日 16:38更新
50年以上続く妙高市の「あらいまつり」は、参加者が減っていることを受け、今年から名前を変え、花火大会と飲食を販売する露店をメインにした内容に生まれ変わります。これによりメイン行事だった伝統の「大綱担ぎ」や「民踊流し」がなくなることになりました。
市民の声は…。
「(大綱担ぎ)やっぱりあったほうが若い人の張り合いになる。みんなで民踊流しにも出た。さみしい」
「さみしい。昔みたいに無邪気に集まれていない、無理して出ている感じ。(昔)25軒の町内会から子どもが35人出ていたが、今は1人も出ていない。それほど変わって参加者が減れば仕方ない」
これはJCVの取材などで明らかになりました。「あらいまつり」は妙高市の夏の恒例行事で、新井駅前の商店街を中心に51回行われています。メインは「大綱担ぎ」と「民踊流し」です。
「大綱担ぎ」は地区を流れる矢代川などがたびたびはん濫し、水害に見舞われたことから、復興などを願って行なわれてきました。大綱は重さ1トン、長さ80メートルあり、担ぎ手は多い時で350人を超えていましたが、去年は250人ほどに減っていました。
「民踊流し」は多い時でおよそ5000人でしたが、去年は3分の1の1500人ほどに落ち込んでいました。一部の地域からは子どもの減少や住民の高齢化で「民踊流し」の廃止を望む声もあり、実行委員会では去年12月、それぞれの町内会にまつりを続けるかどうかを含めアンケートを実施していました。
その結果、今年からまつりの名前を変え、内容を大きく見直すことになりました。メインになるのは花火大会と飲食を販売する露店です。「大綱担ぎ」と「民踊流し」はなくなります。
これまで40年にわたり大綱担ぎに携わってきた白山町町内の相浦正利さんは……。
相浦正利さん
「本当に残念。(まつり)51回になるが妙高市の歴史、伝統がある。大綱担ぎがなくなるのは本当にさみしい。少子化で時代が流れていくのは分かるが、祭りなど残していかなければいけない」
新しいまつりは8月2日(土)午後5時から午後9時の予定で、会場はこれまで花火大会が行われてきた、矢代川沿いはねうま大橋近くの下町周辺です。
市ではまつりへの支援として新年度予算案に300万円を盛り込んでいます。
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