2024年08月09日 17:26更新
解体中の建物を使った救助訓練が8日(木)に妙高市で行われ、上越消防署の特別救助隊が迅速に安全に活動する手順を確認しました。
訓練は上越消防署と新井消防署が、災害現場での救助技術を高めようと合同で実施しました。会場は、解体中の旧妙高市勤労青少年ホームです。上越消防署からは、特別救助隊の隊員15人が参加し、地震で倒壊した想定で、建物の下から負傷した人を救出する訓練に臨みました。
訓練ではまず、2階から厚さ15センチのコンクリートの床にドリルで数センチほどの穴をあけ、下にいる負傷者の位置を確認します。
負傷者に砕いた破片が当たらないよう、特殊な工具で慎重に穴を広げていきます。
この訓練は、隊を率いる岡田俊介隊長の経験がきっかけで計画されました。岡田隊長は、去年2月に発生したトルコ地震の被災地に国際緊急援助隊の一員として派遣され、倒壊した建物の下から負傷者の救出にあたりました。
ふだん、特別救助隊は、消防署内の訓練施設であらかじめ用意したがれきを使って救助技術を磨いています。しかし、実際の災害現場では、余震が続く中でいつ崩れるかわからない不安定な倒壊家屋での作業が続きました。
訓練は、このときの経験と技術を仲間にも伝える目的があります。
特別救助隊の岡田俊介隊長は「災害現場には、いろいろな危険が潜んでいる。皆神経をとがらせて活動する。ふだんの訓練とはまったく違う。自分たちで自分たちの安全を管理することを学んでほしい。」と話していました。
訓練では、 負傷者の位置を確認した後、1時間ほどかけて人が通れるほどに穴を広げて隊員が入り、負傷者に見立てた人形を運び出して終了しました。
隊では、今回の経験を署内でも共有し、実際の救助に役立てることにしています。
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