2024年05月29日 04:00更新
子どもが学習の内容を自分で選び自分のペースで進める「イエナプラン教育」に3年前から取り組んでいる妙高市立新井南小学校を取材しました。
「イエナプラン」はオランダで広がった教育で、子どもの個性や意欲を重視します。妙高市では新井南小学校が、3年前から妙高型のイエナプラン教育として取り組んでいます。
そのひとつに「自由進度学習」があります。特徴は、授業中の学習の仕方や座席を児童が決めることです。学習の課題は自ら考え、自分たちで計画を立てます。授業では、児童が課題別のテーブルに分かれて学習し、仲間同士で教え合っています。
6年生
「みんなで協力して分からないところを教え合えていい。勉強内容、前より分かりやすくなった」
「適応するのが難しかったがみんなと予定を立てるのが楽しい」
このほか、大きな特徴のひとつが朝の会です。児童が円になって話す「サークル対話」では、連絡事項の共有や児童が考えたゲームなどをします。これにより、主体性などが育まれるということです。
新井南小学校 丸山 文雄 校長
「子どもたちの学びの進度はさまざま。自分のペースに合わせて学習できることが単元内自由進度学習のよさ。学習の場面だけでなく、ふだんの日常の行動にも、子どもたちの主体性・自立性が発揮される場面が多くなった」
27日(月)は市内の学校などから教員が授業の見学に訪れました。
見学した教員
「この形にすると 一緒にやっている、いつでも聞ける安心感がある。プラスのことがたくさんある。(継続すれば)すべての子どもが誰も取り残されないことに近づくのでは」
見学した校長
「新しいスタイルの学習を取り入れるのは勇気がいる。自分自身の発想を変えていかないとなかなか難しいが、チャレンジする価値はある」
教育委員会では今後「妙高型イエナプラン教育」を市内の小中学校に推進する方針です。
妙高市教育委員会こども教育課 陸川 昌克 指導主事
「すでに ほかの学校でも少しずつ単元の中での自由進度学習やサークル対話を取り入れている。(従来の教育を)否定するわけではなく、学習課題や内容によって、個別最適な学びを確保したり一斉の中でのペア・グループを大事するなど、工夫してやってもらえたら」
新井南小学校には市内だけでなく、県外の学校からも教育関係者が見学に訪れることもあるということです。
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