2024年04月30日 09:00更新
去年9月に上越市の公立小学校で児童が食物アレルギーを起こしたことを受け、今月26日に初めて上越市内のすべての学校教職員などを対象とした食物アレルギー研修が開かれました。
この研修は去年9月、上越市内の児童が「乳・乳製品」のアレルギーで病院に救急搬送され、一時入院したことを受けて上越市教育委員会が上越市立の保育園や小中学校などすべての教職員を対象に開きました。
講師はアレルギーに関する国のガイドラインの作成などに携わってきた昭和大学医学部の今井孝成教授です。研修には教職員のほか保護者およそ10人を含む600人が参加したほか、オンラインで同時配信されました。
今井教授は、緊急性が高いアレルギー症状として、児童が「ぐったりしている」「歩けない」「意識もうろう」「息がしにくい」など、13項目を挙げました。そして、このような症状が1つでもみられた場合は、迷わず注射薬の「エピペン」を打つよう伝えました。
昭和大学医学部 今井孝成教授
「すべての職員がエピペンが打てる状況にしなければならない。まず人を集める。分(ふん)単位で悪化していく。迷ったら打ってください。迷っている間、子どものつらい時間が長くなる。打つことで速やかに改善する。打たないと子どもの命が短くなる可能性がある。エピペンを打っても死なない」
また、今井教授は「エピぺン」の効果は10分ほどと説明したうえで、すぐに救急車を呼ぶことが大切だとアドバイスしました。
教職員
「私のクラスにも卵アレルギーの子がいる。とても勉強になった」
教育委員会によりますと、今後は各学校で、学期ごとに食物アレルギー対応の緊急時のシミュレーション研修を行うということです。
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