2024年03月06日 04:00更新
1月1日の能登半島地震で、上越市にいる外国人が市内の避難所に身を寄せたものの、日本語がうまく話せず、戸惑うといった課題が浮き彫りになりました。こうした状況を受け、災害時に外国人と日本人がコミュニケーションを取るために難しい言葉をかみ砕く「やさしい日本語」を学ぶ講座が3月3日(日)に開かれました。
「やさしい日本語」講座は、上越国際交流協会が開きました。テーマは「災害から身を守る」です。
上越国際交流協会 倉辻厚子さん
「1月1日に思ったことは避難所に行けば日本人も外国人も同じ場所にいてみんなが被災者。お互いに助け合って命を守りあわないといけない」
参加したのは市内に住む外国人10人を含むおよそ30人です。 はじめに協会のスタッフが、外国人にとって英語が共通語とは限らないこと。日本語でも短く熟語を避けてかみ砕くことで理解できると話しました。
続いて外国人は災害時に使う日本語として「震度」や「津波」などを。日本人は「やさしい日本語」にするための方法を学びました。
このあと外国人と日本人を合わせたグループを作り、ハザードマップで避難所の確認や非常持ち出し袋に必要なものを、日本語で話しあいながら確認しました。
また、多言語で困り事や体調などを確認するボードや、スマートフォンの翻訳アプリを活用したやり取りにも挑戦しました。
参加者
「日本語のボランティアをしているので参加した。地震という言葉ではなく家が揺れている、という変換を意識しながら伝えたい」
参加者
「困ったときはジェスチャーや指差しボード、翻訳アプリなどで通じたので、意外とできることも分かった」
外国人
「日本語は上手ではないが、やさしい日本語が分かればほかの外国人にも役立つ」
講座を企画した国際交流協会の倉辻厚子さんは「やさしい日本語」は外国人だけでなく、災害時にパニックになった日本人にも伝わりやすいとし、ふだんの会話で意識するようにしてほしいと話しています。
上越国際交流協会 倉辻厚子さん
「外国人の方と日本人が合う場面は少ない。顔を合わせて話せたのは良かった。やさしい日本語をみんなが使えるようになればとっさの時に役に立つ」
講座は、協会が5年前から定期的に開いています。次回は5月の予定です。詳しくは協会のホームページをご覧ください。
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