2023年11月23日 16:00更新
交通弱者を助けたい!
上越市柿崎区米山山麓を走る路線バスが、利用者が減ったため今年9月に廃止されました。これに代わり、先月からNPOによるコミュニティバス「はまなすバス」が運行されています。この1か月あまり、バスの利用者からは「これまでのように買い物ができる」など喜びの声が上がっています。一方で運転手不足といった課題も浮き彫りになっています。
今月中旬の午前8時過ぎ、コミュニティバス「はまなすバス」が柿崎コミュニティプラザを出発しました。向かったのは13キロほど離れた山間地の黒岩地区です。途中の集落で乗客を乗せたあと、向かった先は県立柿崎病院やくろかわ診療所、スーパーなどです。 この日は山間から4人が乗り、通勤や買い物で町へ向かいました。
通勤で利用
「(便利ですか?)はい。また3時半に(バスで)家に帰宅。料金 安くていい」
「(バス利用)3回目。(実家の)掃除に。実家前や近くまで行ってもらえる。(車より)バスの方がいい」
バスの運行は2通りあります。午前8時と午前9時台を走る定時・定路便が2便と、予約にあわせて動くデマンド便が6便のあわせて8便です。バスを運営しているのはNPO法人 柿崎まちづくり振興会です。
NPO法人 柿崎まちづくり振興会 中村修治理事
「路線バスの黒岩線・水野線が無くなりそうだと、柿崎地域協議会から振興会に『何とかならないか』と言われた」
一方で、バスの運行には課題があります。 ドライバー不足です。これまでに運転手の募集に応じたのはわずか1人、安定運行には3人足りません。現在は振興会のスタッフ自らハンドルを握っています。
NPO法人 柿崎区まちづくり振興会 中村修治 理事
「やってみて非常に体力的にきつい。通年的に(運転手)募集をかけていく。思った以上に利用してもらっている」
バスはワゴンタイプで最大7人乗ることができますが、先月の1日の利用者数は平均5.9人でした。料金は事前に利用登録をしている人は大人1回200円。登録していない場合は500円です。
人口減少が進むなか、利用者を増やすことは難しいため、上越市が経費を全額補助してサポートする予定です。市によりますと、路線バスが廃止されてコミュニティバスが運営されている地域は、柿崎区のほかに三和区と中ノ俣地区です。
市の計画では、令和9年度までに市全域の20の路線バスについて、予約型コミュニティバスへの転換や廃止など再編を進めることにしています。
上越市交通政策課 木南加奈子副課長
「1便あたりに利用者が何人いるかで評価をしている。使いやすい中身に変えるべき所は変え、利便性を高めて利用していただきたい」
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