2023年11月15日 13:51更新

直径およそ５メートル、高さ2.5メートルにおよぶ竪穴式住居の復元作業が、上越市中郷区の泉縄文公園で進められています。復元に取り組んでいるのは上越市中郷区で縄文文化の発信をしている市民団体「縄文学校」のメンバーです。

中郷区ではおよそ8000年前から1万年前の縄文時代の遺跡が70か所以上見つかっています。泉縄文公園も遺跡が多く見つかった、ため池の隣にあり、団体では竪穴式住居の復元をおよそ２年前から計画し、今年5月から作業を始めました。

メンバーが復元に至ったきっかけは縄文文化を研究する中で、縄文時代の食べ物や食器などのルーツが我々の生活の元になっていて、その当時の暮らしを子供たちに体験してもらい縄文文化を感じてもらいたいと思ったからだと話します。

公園には２年前まで茅葺(かやぶき)屋根の竪穴式住居がありましたが市内にある前原遺跡の調査で、竪穴式住居の屋根には茅の上に土をかぶせていたことが分かり、茅葺屋根の竪穴式住居を壊して作り直すことになりました。

11日（土）はメンバー５人が屋根の骨組みなどを作りました。材料は当時、使われていたというクリの木などを使っています。現在、作業は全体の3分の1ほど進んでいて、今年はあと１回作業を行い雪の重みで崩れないようブルーシートをかぶせます。続きの作業は来年雪が消えるのを待って再開され、来年８月までには完成する予定です。

団体では竪穴式住居を活用して講座や催し物などを開いていきたい。今後何年かかるかわからないけど、竪穴式住居の数を増やしていきたいと語っています。