2023年11月13日 18:10更新
特殊詐欺による被害があとを絶たないなか、郵便局の窓口で大金を引き出そうとする人に職員が声をかけて未然に詐欺被害を防ぐための訓練が10日(金)に上越市高田栄町郵便局で行われました。
訓練には高田栄町郵便局の職員4人が参加し、上越警察署の指導のもと行なわれました。訓練は詐欺の電話を受けた男性が、窓口で自分の口座から200万円を引き出そうとする想定で行われました。
職員が男性にお金の使い道をたずねると、男性は家のリフォームに200万円が必要だと答えました。しかし、男性が急いでいることや200万円を手元に置いておきたいなど、話の内容にまとまりがないことから、職員は詐欺だと疑い様々な質問をしました。
利用者
「手元でお金を持っておきたい」
職員
「先ほどはリフォームと言っていたまた二転三転している」
職員
「見積書持っていますか」
利用者
「持っていない」
このあと職員が警察を呼び、さらに男性から詳しく話しを聞くと、男性が息子を名乗る男からうその電話を受け、自動車で事故を起こし200万円が必要なこと、さらにお金を金融機関から引き出すときは「リフォーム代と言ってほしい」と指示されていたことが分かりました。
対応した職員
「話が二転三転していたのでおかしいと感じた。定期的に訓練していけないと改めて強く感じた」
上越警察署 生活安全係 勝山 豊 係長
「何かおかしいと気づくところがある。気づいたところでこれは本当に大丈夫か詐欺ではないか。判断を早めにしてほしい」
上越警察署によりますと、ことし1月から9月までに管内で発生した特殊詐欺の被害は20件で、被害額は9310万円です。去年に比べ2件増え被害額は1806万円減りました。管内の被害件数、被害額とも県内29ある警察署の中でもっとも多くなっています。そのため、警察では被害を防ぐためには金融機関の協力が欠かせないと話しています。
上越警察署 生活安全係 勝山 豊 係長
「窓口で本当のことが言えない。自分に後ろめたい気持ちを抱かせるのは犯人の手口。犯人側にもぼろが出る。そこを見逃さずに詐欺だと応じてもらえたら被害に遭わないと思う」
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