2023年10月25日 04:00更新

この夏の干ばつでひび割れた田んぼの復旧工事が、上越市の山間地を中心に始まっています。

上越市によりますと、この夏の干ばつでひび割れの被害を受けた田んぼは、およそ180ヘクタールにのぼるということです。牧区の農家、保坂信雄さんの田んぼでは、今月20日（金）に稲刈りを終えたあと、23日（月）から地元の建設業者が復旧工事に入りました。

田んぼのひび割れを放っておくと、雨や雪が染みこんで地滑りが起きたり、水を貯めることができなくなります。保坂さんによりますと、栽培している55ヘクタールのうち、およそ2ヘクタール、枚数にして15枚の田んぼでひび割れ被害があり、なかには、工事を待たずに地滑りが起きた田んぼもあったということです。

農家　保坂 信雄さん
「びっくりした。『なんだこれ』と思うくらい落ちていた。行政にお願いしてなんとか復旧工事も完了した」

工事は、トラクターで土を耕したあと、水を溜め、ブルドーザーでドロ状になった田んぼを整えていきます。保坂さんの田んぼの復旧費用は、130万円から140万円かかる見込みで、そのうち65パーセントは、市による干ばつ支援の補助金でまかなうことができます。

農家　保坂 信雄さん
「補助金がないと個人では出来ない。耕作を諦めるしかなかった。ことしの教訓を踏まえて来年は水管理などをしっかりやりたい」

市では、この支援事業におよそ7000万円の補正予算を計上していて、雪の降る前までに申請のあった工事をすべて完了させることにしています。