2023年10月05日 13:45更新
目が不自由な人に代わり、生活に必要なお知らせ文章などを読んで音声にして伝える「音声訳」の講習会が5日(木)から上越市で始まりました。
「音声訳」は目に障がいがある人や、高齢になり字を読むことが難しい人のために、市の広報誌など生活に必要な情報や文学作品などを音声にして伝えることです。
初日の講習会には6人が参加しました。講師は40年以上、音声訳の活動をしている団体「上越音声訳マザーテープの会」の2人が務めました。はじめに講師が音声訳の役割について、字だけではなく、写真や表などすべての情報を読み上げること。また感情を込める朗読とは違い、会話のように自然な発音を意識することなどを説明しました。
講師の高橋房子さんは「受け止め方の感情を邪魔しない。耳の中に自然に入ってくるような自然な読みがベスト」と話しました。
続いて参加者は活舌や声の高さを調整する練習をしました。講師は長く聞いていても疲れないコツとして、声の高さは、文の出だしが高く、文の終わりに向かって低くしてくださいとアドバイスしていました。
参加者
「祖母の目が不自由だった経験をもとに、何か自分でも役に立てることがあれば。情報が耳からしか得られない人はいる。意義があるし必要だと思う」
この講習会は10年以上前から上越市社会福祉協議会が市の委託を受けて行っています。社会福祉協議会によりますと、視覚障がいがある人は5年前の2018年、県内に5500人、市内にはおよそ500人いたということです。
上越音声訳マザーテープの会 斉藤久美子さん
「この講習を経て音訳者になってくれる人がひとりでもふたりでも増えればありがたい」
講習会は来月9日まで全部で6回行われます。
「マザーテープの会」の音声訳を録音しはCDは、高田図書館で借りることができます。
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