2023年06月15日 16:38更新
本来支払わなくてもよい「失業給付金」450万円を誤って21人に支払ったうえ、受取った人に対して十分な説明をしないまま返還を求める対応をしていたとして、職業安定所ハローワーク上越が14日(水)に謝罪しました。今後は給付金を受け取った人に改めて謝罪したうえ、期限を設けずに全額の返還を求めていくことにしています。
ハローワーク上越 刀根雅人 所長
「この度は、当所職員の事務処理誤りで対象者に多大なる迷惑をかけた。この場を借りて深くお詫びしたい」
ハローワーク上越によりますと、去年10月2日から今年3月末までに、本来支払わなくてもよい失業保険の給付金を、上越市に住む21人に対し総額およそ450万円を支払っていました。1人あたりが受け取った金額は、最大50万円です。
この給付金は、コロナ禍で給付日数を延長したものですが、ハローワーク上越は対象期間が過ぎても誤ってそのまま給付していました。誤った理由は、新潟労働局から給付する期間に注意するよう文書メールが送られていたにも関わらず、担当職員が文書の確認を怠ったためです。
ハローワーク上越 刀根雅人 所長
「原因は初歩的なミス。文書を読み込んでいなかった。対策は文書による意識が低かったので担当職員が責任を持って熟読、対応する。また大きな改正があった場合は、管理職もその都度担当課に確認する」
今回のミスは、内部で気付かないまま今年4月に新潟労働局からの指摘で判明しました。さらに、4月が繁忙期だったこともあり、過払いした対象者への説明など対応を後回しにしていたということです。
ハローワーク上越 刀根雅人 所長
「言い訳にしかならないが、雇用保険課の職員が4月の人事異動で担当課長以外の職員がすべて交代した。事務不慣れなため通常業務に就業時間後も忙殺されてしまい、本案件を思うように進められず5月18日まで文書による案内ができなかった」
記者
「現時点で返還できない人はいるか?」
ハローワーク上越 刀根雅人 所長
「今回、事務処理誤りで発生した事案。納得できない人もいる。全員から理解してもらったと言えない、一部からは理解をもらえていない」
ハローワーク上越では、すべての対象者に対し謝罪したうえ、経緯や今後の対応を説明しました。そのうえで、全額の返還を求めています。返還の期限は設けず、分割払いも認めるということです。14日現在、一部の人からは返還があったということです。
ハローワーク上越 刀根雅人 所長
「今後はこのようなことが起こらないよう、私自らリーダーシップのもと再発防止策を徹底。皆さんの信頼を取り戻せるよう心血を注ぐ所存」
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