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現代美術作家 堀川紀夫さんの作品 東京国立近代美術館に収蔵

2023年05月25日 15:55更新

上越市出身で国内外で活躍してきた現代美術作家、堀川紀夫さん(77)の作品が今年2月、東京国立近代美術館に収蔵されました。あわせて、堀川さんの活動などを著した本と作品1点が上越市に寄贈されました。

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東京国立近代美術館に収蔵されたのは「石を送るメール・アート」です。これは収蔵作とほぼ同じ作品です。 作品が作られたのは1969年、アメリカの宇宙船アポロ11号が人類史上初めて月に降り立ち、月の石を持ち帰ったタイミングでした。

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堀川さんは「地球の石」にも意味があると考え、信濃川の石を採取し美術作家や評論家に郵送しました。この行為そのものが「石を送るメール・アート」として、現代美術の表現になっています。

堀川さんの作品は外国でも評価され、アメリカのウェアハウス美術館や、イギリスのテート・モダン美術館などにも収蔵されています。

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現代美術作家 堀川紀夫さん
「(制作から)50年が経って(美術館に収蔵されるのが)面白かった。いろいろな成り行きでこうなった」

堀川さんがメール・アートとして送った作品は120点。当時のベトナム戦争をふまえ、アメリカのニクソン大統領にも送りました。この石は現在も大統領の個人博物館に保存されています。

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堀川紀夫さん
「(当時)沖縄から米軍機が(ベトナムへ)飛び、ろくでもない爆弾を落としていた。(採取は)小さな太陽系の2つの星の間で、あっち(月)でやるならこっち(地球)でも。ひいては『足元を見よう』『地球の平和を』とメッセージを込めた」

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24日(水)は堀川さんが上越市の早川義裕教育長を訪ね、今回の収蔵を報告するとともに、これまでの芸術活動をまとめた著書「石を送るメール・アート読本」2冊を贈りました。

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そのうえで、堀川さんからサプライズとして、収蔵作品と同じシリーズの作品1点が市に寄贈されました。

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堀川紀夫さん
「(著書の)原稿を書き終わった時点でウクライナとロシアの戦争は始まっていなかった。(終息が見えず)8月に原稿を書き換えた。今の世界の変わりようは不安に満ちている。アートの話が全く通用しない世界になった。(作品を)受け止めて表現や人生に生かしてもらえればありがたい」

堀川紀夫さんの著書は高田と直江津図書館に収蔵されます。

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なお、上越市出身の美術作家の作品が東京国立近代美術館に収蔵されるのは、小林古径や富岡惣一郎に続き、堀川さんが5人目ということです。

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