2023年05月09日 10:07更新
上越市吉川区の酒蔵「よしかわ杜氏の郷」が、今年度から民営化して再スタートを切りました。これまでの伝統の酒造りを受継ぎながら、今後は日本酒を飲んだことがない人や若い人にむけて飲みやすい商品をつくり、新たな顧客を獲得したいと意気込んでいます。
「よしかわ杜氏の郷」は昨年度まで、上越市が株式のおよそ8割をもつ第3セクターでした。しかし経営不振のため、市は今年3月に全ての株式を地元吉川区の「源建設」に売却し、民間企業として再スタートを切りました。新しく社長に就任したのは、上越市の前の副市長、野澤朗さんです。
野澤朗 社長
「よしかわ杜氏の郷は、地元のコメと尾神岳の水、そして杜氏の技を使ったしっかりとした酒蔵。昔ながらの酒と今の時流に合う酒をうまく組み合わせて販売していきたい」
杜氏や蔵人、販売スタッフなどはこれまでの雇用を継続しています。
先月末には、民営化後初めてとなる新商品「うすにごり」を発売しました。吉川区産の酒米、五百万石を100パーセント使った純米吟醸酒で、すっきりと爽やかな口当たりが特徴です。
「うすにごり」のターゲットは、日本酒を飲んだことがない人や若い人です。会社ではこれまでの伝統の酒造りを受け継ぎながら、新たな顧客を獲得しようと開発しました。
製造・営業販売 谷内幹典 係長
「今回は見た目に特にこだわり、初めて飲む人に手に取ってもらえるデザイン、味を目指した。新ターゲットは『若者』。今後は日本酒の枠にとらわれない酒もつくっていきたい」
「うすにごり」は400本限定で、発売から1週間ほどで完売しました。
野澤社長は「当面はいい酒をつくり、知ってもらうこと」に集中するとしたうえで、今後の経営ビジョンについて次のように話しました。
野澤朗 社長
「販売相手は都市層が多く、その先は海外につながる。いくつかのバイヤーと話も進んでいるが、一つの戦略に位置付けたい。ここが道の駅ということを生かし、止まってもらえるイベントなども考えていければ」
よしかわ杜氏の郷では、ことしの夏、雪室熟成した新しい商品を販売する予定です。
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