2023年02月05日 17:17更新
100年以上前から佐渡市金井地区平清水の多聞寺の毘沙門堂で続くとされる旧正月の節分行事、毘沙門良い祭りが2月2日から3日にかけて行われました。
毘沙門堂では毘沙門天の使いとされるムカデを祀っています。ムカデは金脈を授かるという言い伝えから、商売繁盛のご利益があるとされ、この宵祭りは毎年多くの参拝者で賑わいます。感染対策により、おととし、去年は護摩焚きのみ実施され、今年は感染対策に留意しながら豆まきと百万遍が3年ぶりに実施されました。
子どもの福豆まきでは「毘沙門堂の中には鬼がいない」と、されていることから「福は内、福は内」と言いながら年男、年女の子どもらが福豆やお菓子をまき、ほかの子どもたちも福を授かろうと勢いよく飛びついていました。
午後9時半には地域住民と参拝者が協力しながら長さおよそ12mの数珠をまわす「百万遍」が行われました。この百万遍は数珠を右に50回、左に50回まわすもので、回した回数を数える大玉「母珠」が回ってくると参加者はそれぞれの願いを込めて祈っていました。
百万遍の参加者
「修行のように思えたが、こういった伝統は続けていってほしい」
御堂に参拝者が集まり始めた午後11時過ぎには護摩焚きが行われ、厄よけ大願成就を祈り太鼓のリズムにあわせながら、参加した30人ほどが真言を唱えたほか、毘沙門像のご開帳が行われました。
そして日付が変わった午前0時すぎ。日本一早いと言われる節分の福豆まきが行われました。
子どもの豆まきと同様に「福は内!福は内!」とだけ叫びながら年男・厄年の参拝者などが福豆やみかん、お菓子などの縁起物を賑やかにまき、参拝者たちは福のお裾分けをもらおうと一生懸命手を伸ばしていました。
また、境内の階段には地域の子ども会行事で作られた竹灯籠や、ご神木であるムカデ杉の枝打ちで出た材で作られた絵馬も奉納され、参加者は新たな一年への抱負や春の訪れを願い、気持ちを新たにしていました。
佐渡テレビジョン
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