2023年01月31日 18:00更新
上越市の持ち株会社、「J-ホールディングス」は今年度末で解散し、これまで運営していた市内の4つの温浴施設すべてを、その中の1つ、柿崎総合開発に集約して、慢性的な赤字脱却を目指すことが分かりました。施設ごとの雇用はこれまで通り維持されます。
これは31日に開かれた上越市議会 文教経済常任委員会で明らかになりました。それによりますと「J-ホールディングス」は3月31日に解散します。
そのうえで、ホールディングス傘下にあった4つの温浴施設の1つ、マリンホテルハマナスを運営する柿崎総合開発を、市が100%出資する第3セクターとして、新しい運営会社に位置付ける方針です。柿崎総合開発は、鵜の浜人魚館、ゑしんの里やすらぎ荘、吉川ゆったりの郷、そしてマリンホテルハマナスの4施設を事業所として運営することになります。それぞれの従業員は、柿崎総合開発に雇用が引き継がれます。
今後は、施設ごとに課題を洗い出しながら経営改善に取り組み、令和6年度には、全体の利用料収入を今年度より7000万円ほど多い、3億2100万円あまりを目指すということです。さらに、柿崎総合開発に総務や経理などの管理部門を集約することで、人件費などの経費を年間で最低800万円は、減らす効果が期待できるとみています。
委員からは、それぞれの温浴施設が老朽化し、時代に合っていないとか、修繕費を行政が負担するのは単なる延命ではないかなど、厳しい指摘がありました。
委員
「行政、当事者の覚悟が見えない。ズルズルやると単なる延命措置。例えば4年間はこのスキームでやる。結果を残さなければ、『終わり』か『民営化』の方向性を出す」
これに対し市は、施設は「地域の活性化」に必要だとしながら、期限を決めるのも選択肢の1つという認識を示しました。なお、集約後の柿崎総合開発は3月下旬の臨時株主総会を経て、新しい社名に変わり、本店は4つの施設の中間地点にある「吉川ゆったりの郷」に置く予定ということです。
施設経営管理室 竹下智之 室長
「J-ホールディングスの経営計画との大きな違いは、『いまやらなければいけないこと』『今後やらなければいけないこと』を明確にしたこと。赤字体質からの脱却、人員の効率化に着実に取り組んでいく」
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