2022年04月19日 17:13更新

江戸時代、佐渡金銀山の繁栄に尽力した無宿人の供養祭が17日（日）に行われました。

供養祭は相川日蓮宗護法会の主催で、佐渡金銀山で地下水の水くみ作業に従事していた無宿人と呼ばれる人々を偲び、お経を唱えながら佐渡金山から無宿人の墓までを行脚します。

50回目を迎える今回は、山梨県にある日蓮宗の総本山身延山久遠寺からも僧侶が招かれ、一般の参加者を含むおよそ60人が供養祭に参加しました。参加者は題目を唱えながら無宿人の墓を目指し、およそ2キロの道のりを歩きました。

無宿人の墓につくと護法会の代表である大澤妙説さんによって読経が行われ、かつて佐渡金銀山で働いていたおよそ1800人の無宿人の供養が行われました。

湧き水で鉱石を採掘する坑道が水没しないよう無宿人が行っていた水くみ作業は、鉱石の採掘よりも重労働だったとされていて、参加者は無宿人の墓前に立ち神妙な面持ちで手を合わせていました。

参加者
「無宿人の墓や坑道など近くにあっても知らないものがたくさんある。多くの人においでいただいて（金山の世界遺産登録に向けて）島民全体で盛り上げていけたら」

相川日蓮宗護法会
「金山の繁栄は無宿人の人々あってのものだった。供養祭を行うことで無宿人の功績をより多くの人に知ってもらい、金山の世界遺産登録の機運が高まればうれしい」

佐渡テレビジョン