2022年03月31日 09:28更新
佐渡市では、各集落で伝統芸能の鬼太鼓(おにだいこ)が各家を門付けしてまわり、五穀豊穣や無病息災を祈る祭りが受け継がれています。しかし、ここ2年は新型コロナウイルス感染対策により中止や縮小を余儀なくされる団体が多くなっていました。
こうした状況から春祭りシーズンを前に、祭りでの感染症対策をテーマにした研修会が29日(火)、佐渡市の金井地区で開催されました。
研修会は、感染症対策などを工夫しながら春祭りを実施している団体の取り組みを共有し、ひとつでも多くの団体に実施に向けて動き出してもらいたいと一般財団法人佐渡文化財団が開催。オンラインを含めて20人ほどが参加しました。
はじめに佐渡文化財団より、近年の祭りの実施状況について報告がありました。
財団が把握している範囲では新型コロナウイルスの影響で、ここ2年は実施を見送る、また縮小した団体が多数ある中、去年は実施に向けた動きも多く見られたということです。一方で、実施に向けた話し合いに多くの時間を要したところや、隣接した集落に配慮したりと様々な苦悩もあるとしました。
次に、去年感染対策を工夫しながら祭りを実施した3団体が取り組みを紹介しました。
浜河内集落では、例年島外に住む佐渡出身者が帰省し参加することも多く、帰省がかなわない中でも祭りの様子を届けたいという思いで、インターネット配信に取り組みました。
両津地区の春日鬼組は、まん延防止下や緊急事態宣言下など措置別の稽古や祭りの実施方法を詳細に取り決めていることを紹介しました。特に制限がない期間でもクラスターの発生を防止するため稽古を2班に分けて実施するとしています。
新穂青木の青木青年団は、各戸に門付けを希望するかのアンケートを実施し、参加したい人と遠慮したい人とのすみわけを実施したとしました。アンケートの結果、およそ100世帯のうち例年の半分のおよそ50世帯が門付けを希望したということです。
また、どの発表団体にも共通してふるまい(飲食)を断るなど、感染対策を実施しました。
後半の意見交換では「ふるまい以外にも、昼食や夕食などの飲食時の対応について決めかねている」という団体や、「まつりの実施に関する行動指針を行政が出すことで、より祭りの実施に向け動きやすくなるのでは」といった意見があがりました。
佐渡文化財団は、島内の団体が工夫しながら祭りの実施ができるよう、今後も事例を共有するなどして取り組みを進めたいとしています。
佐渡テレビジョン
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