2022年02月19日 10:00更新
四・九の市に現れる不思議な店…
上越市高田の大町4・5丁目周辺で、四と九が付く日に開かれている朝市「四・九の市」。
その四・九の市の日の午前中だけシャッターが開く、何を売っているのか、一見不思議な店を見つけました。
入口の扉には「天国入口」の文字。いったいどんなお店なのでしょうか? 店主に話を聞いてみました。
店の名前は「天国@四九ノ市店(てんごく しくのいちてん)」。去年の1月にオープンし、先月に開店1周年を迎えたばかりです。
店内には所狭しとさまざまな古材や古道具が置かれていますが、これらはすべて販売している商品です。
店主の宮澤隆さん
店主の宮澤隆さんです。普段は上越市高士町で建築やリフォームを手がける会社「スミケン」を営んでいますが、建物の建て替えや取り壊しで処分される木材や部品、そこで使われていた生活雑貨を引き取り、この店で展示販売しています。
1階9坪、2階6坪ほどの店内には古民家や町家で使われていた柱や梁、床板、壁板といった年季の入った木材や部品などをはじめ、実際に生活の中で使われていた食器、家電、桐だんすなどの家具も並んでいます。なかには、宮澤さん自身が古材や部品などを組み合わせて使えるようにリメイクした家具もあります。
店内は、年配の人たちには昔懐かしく、若い人たちには新鮮に感じる不思議な空間になっています。
宮澤さんの友人がセレクトしたオーガニックな生活用品も販売
宮澤さん
「仕事や趣味で物づくりに関わっており、家や道具を作るために手間と時間がかかっていること、それに対して前の持ち主が安くない金額を出して購入したことがよくわかります。時間やお金をかけて作られたものが、どんどん捨てられていくのを見て、とにかくもったいないと思った。捨てられる道具や古材がこの先も誰かに受け継がれ、どこかで役に立つのではと思ったのが店を始めたきっかけです」
宮澤さんは以前、「四・九の市」に出店し、自作のロケットストーブを販売したり、道行く人にお茶を提供するなどしていました。その出店場所が現在の店の前でした。引き取った古材や生活雑貨がたまってきたタイミングで、長く空き家状態だった現在の店舗を借りて、店を構えることにしました。
また、大町通りを挟んで店の向かい側に、2店舗目となる「1049(テンジク)」を開設しました。以前、こんにゃくの製造販売をしていた町家と工場だった場所です。
「天国@四九ノ市店」の向いに開設した店舗「1049」
現在は四・九の市に訪れる人に向けて、常設のトイレとして開放しています。今後は商品を並べて店舗として利用したり、宮澤さんの工房として、また大型の商品や古材の保管・展示場所として利用していくということです。
宮澤さん
「この先、引き取る古材や古道具もどんどん増えていくと思います。古材を使いたい建築業など、同業者の方はもちろん、趣味でDIYを楽しんでいる個人の方、昔懐かしい生活雑貨やリメイク家具に興味のある方、ぜひお店をのぞいて、遊びにきてほしいです。お待ちしています」
今後は、四・九の市の開催日のほか、土日も店をオープンし、オンラインショップも開設する予定だということです。
店舗情報
天国@四九ノ市店
■住所:上越市大町4-4-5
■電話:TEL090-7262-7149
■営業日:毎月4日・9日・14日・19日・24日・29日
※現在は四・九の市開催日に営業
■営業時間:9:00~12:00
■インスタグラム:@ten49_store
■ホームページ:https://sumiken-akiyabase.p-kit.com/page0008.html
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