2021年10月20日 17:22更新
国の重要文化財をはじめ、上越市にある貴重な仏像33体を集めた「上越のみほとけ展」が市立歴史博物館で開かれています。
「上越のみほとけ展」は市制施行50周年を記念して開かれています。上越市には、かつて越後の都だった証しとして、県内トップクラスの371件の文化財が残っています。会場には「祈り」をテーマに、国、県、市の指定文化財になっている仏像や懸仏(かけぼとけ)など、33体が集められました。普段は暗いお堂や厨子の上にあって、表情が見えにくい仏像や、御開帳でしか見ることのできない仏像を、間近で拝むことができます。
これは大貫の医王寺にある国指定文化財、如来坐像です。七世紀後半、飛鳥時代後期に造られた銅造で、金谷薬師とも呼ばれ、本来は年に1度の御開帳の時だけ拝めるものです。
これは滝寺の毘沙門堂に安置されている室町時代後期の毘沙門天立像です。上杉謙信が信仰したとして知られ、本来は30年に1度の御開帳の時にしか見られないものです。
このほか、江戸時代後期の彫刻家、木喰(もくじき)の木像も展示されています。木喰は全国を旅しながら各地で仏像を奉納していて、上越市内には9体が残っています。
従来の仏像の形にはまらず「微笑仏(みしょうぶつ)」と呼ばれる穏やかな表情が特徴です。
同館の一越麻紀主任学芸員は「新型コロナの一日も早い終息を皆さんが願っていることにあわせて今回の特別展を計画した。この室内に入ってもらい祈りと共に少しでも疲れた心を癒してほしい。なかなか見る機会の少ないもの。ぜひこの機会に博物館に足を運んで見てほしい」と話しています。
上越のみほとけ展は上越市立歴史博物館で11月21日まで開かれています。会期中は無休です。
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