2021年10月06日 18:56更新
かつて7.11水害で大きな被害に遭った上越市の島田と島田下新田の2つの町内会が、25年ぶりに独自の防災計画を見直しています。近年、集中豪雨などで大規模な水害が全国で相次いでいる中、住民みずから地域を守る取組みとして注目されています。
上越市の島田、島田下新田地区は、国道18号線近く、関川沿いにあり、105世帯360人あまりが暮らしています。この一帯は、平成7年の7.11水害で大きな被害を受けました。
島田町内会 佐藤重幸 会長
「島田の水田が湖のようだった。イネが見えなかった」
市の洪水ハザードマップでは、この地域は1000年に1度の大雨が降った場合、深さ5メートルから10メートルの浸水が予想されています。7.11水害以降は、大きな被害はありません。しかし近年、大雨や台風による大規模な水害が全国で相次いでいることを受け、25年ぶりに防災計画を見直すことになりました。そこには、町内の高齢化も大きな要因になっています。
島田町内会 佐藤重幸 会長
「島田は65歳以上の高齢化率が42パーセントを超えている。誰が支援に行くのか。役割を決めながら、分かりやすく防災計画を立てたい」
新しい計画づくりには、町内会長、民生委員、2人の防災士などが参加し、さらに、防災コンサルティング専門の会社、国土防災技術高田事業所に協力を依頼しました。事業費はおよそ100万円、そのほとんどは地域活動支援事業費をあてました。
防災計画は現在、仕上げの段階を迎えています。5日、4回目の打ち合わせが行われました。計画のポイントは、災害の危険が迫った場合、誰が町内の状況や気象情報を集め、町内会長に連絡するか、また避難に時間がかかる、いわゆる災害弱者にどのタイミングで連絡を入れるかなどです。そのうえで、避難レベルに応じた役割や行動手順を確認していました。
島田町内会 佐藤重幸 会長
「いつ、誰が、迎えに来てくれるのか。例えば(災害時の対応を)冷蔵庫に貼っておくなど、『見える化』しながら対応するのが町内会の役目」
2つの町内では来月7日、防災計画に沿った避難訓練を行ないます。その結果を踏まえて今年度中に新しい計画を決めることにしています。
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