2021年09月07日 15:07更新

上越市西城町の知命堂病院が創立150周年を迎え、その歴史を振り返る写真展を高田城址公園オーレンプラザで開いています。

写真展は、病院の退職者などでつくる「大けやきの会」が開きました。会場には、病院の歴史年表や、戦前の写真など約50点が展示されています。知命堂病院の歴史は、明治4年、医師・瀬尾玄弘が、現在地に知命堂医院を開いたことに始まります。玄弘は、近代的な総合病院だけでなく、あわせて医学の専門学校の創立を目指していました。

その志は20年後、玄弘の養子、瀬尾原始に受け継がれます。原始は初代院長を務めるとともに、産婆看護婦養成所を併設しました。当時の高田では、民間で初めてとなる近代病院と医療従事者の育成の礎を作ったことになります。

写真は、明治初期にイギリスから取り寄せた医療器具。日露戦争の傷病兵を看護するため、原始の呼びかけで設立された篤志看護婦人会の活動の様子。さらに、明治45年、レルヒ少佐が高田を離れる際、知命堂病院で開かれた送別会もあります。

このほかにも現在に至るまでの病院の写真なども展示されています。

大けやきの会の上ノ山すみさんは「写真展は高田の医療と看護の原点です。ぜひご覧ください」とPRしていました。

知命堂病院創立150周年記念写真展は、13日月曜日まで高田城址公園オーレンプラザのロビーで開かれています。

なお、知命堂病院では、コロナ禍のため記念式典は見送り、来年7月に記念講演会を開くことにしています。