2021年07月02日 15:36更新
直江津沖の海底にあり、新しいエネルギー資源として注目されているメタンハイドレートの採掘にむけて2日、現場の状況を調査する船が直江津港を出港しました。
調査にあたるのは、独立総合研究所を中心に、東京海洋大学などでつくるチームです。場所は直江津沖と佐渡沖の2か所で8日までの1週間行います。
メタンハイドレートは、「燃える氷」ともいわれ、メタンガスと水が低温、高圧の状態で結晶化したものです。これまでの調査で、直江津沖40キロ水深1000メートルに、国内の天然ガス消費量の2日分にあたるおよそ6億立方メートルの埋蔵量があると推定されています。
メタンハイドレートの採掘は、海底をドーム状の膜で覆って、その中で作業する方法が検討されています。今回の調査では、海底の水の流れ方を調べ、詳しく分かれば、採掘へ大きな進展になるということです。
独立総合研究所の青山千春博士は「将来的に国のプロジェクトで試掘するので海底付近の流れを調べる。膜をどのくらいの重さの重りで押さえたら良いか。骨組みを入れなければならないかシミュレーションできる。」と話していました。
海底にある資源は凍ったメタンだけではありません。青山博士によりますと、同じエリアからメタンのバブル(泡)が出ている海域がたくさんあるということです。
これはメタンの泡が噴き出して柱のようになっているメタンプルームというもので、今回、高性能カメラが付いた無人潜水船を使い、泡の量を測定することになっています。
メタンハイドレートの商業化は、6年後の2027年度とされていましたが、国はこれを前倒しする方針を示しています。青山博士は、予算がつけば開発のスピードが加速されると期待していました。
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