2021年01月31日 17:36更新
日本画に親しんでもらおうと、鉱石やレンガを砕いて絵の具を作り、1枚の紙に花を描くワークショップが31日、上越市の小林古径記念美術館で開かれました。
ワークショップは「日本画絵具に親しむ」と題し、小林古径記念美術館が開きました。
講師を務めたのは上越市の日本画家、川崎日香浬さんです。
参加者10人のほとんどが日本画を描くのが初めてということで、チューリップやスイートピーなど花をモチーフに1枚の日本画作品の完成を目指しました。
作業ははじめに鉛筆で下絵を描き、墨で輪郭をなぞります。そして、絵の具の発色を良くする効果がある「胡粉(ごふん)」と呼ばれる白色の絵の具を塗ります。
続いて絵の具作りです。絵の具は4種類「孔雀石」「赤玉石」「蘭銅鉱」「レンガ」です。参加者はこれらの鉱石をハンマーで砕き、粉状にしてから水で溶きます。最後に「膠(にかわ)」と呼ばれる動物の骨や皮を煮たものを混ぜたら絵の具の完成です。参加者は早速、完成した絵の具で絵を仕上げていきました。
参加者は「やったことがなく日本画に興味があったので参加した。いつも使っているチューブとは違い、砕いて絵の具を作るのが難しかった」「初体験でおもしろかったので、また機会があればやってみたい」と話していました。
講師の川崎さんは「日本画はとても難しく、工程が厄介だがそれが魅力。参加者のほとんどが初めてだったが作品の完成度が高くびっくりした。絵の具は天然の石を砕いたものなので、その不純物が入った色の美しさを感じて頂けたら嬉しい」と話していました。
小林古径記念美術館では、今後も定期的にワークショップを開いていきたいということです。
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