2020年12月12日 09:00更新
難関といわれる溶接技術のJIS検定に県立上越総合技術高校の3年生3人が合格した。3人は11日、指導を受けた上越テクノスクールに合格を報告した。
合格したのは、機械創造工学科3年の大久保潤さん、丸山大気さん、山岸瑠起さんの3人。全員、溶接技術のJIS検定は初めての挑戦だった。
大久保潤さんは「うれしかった。親に伝えたら嬉しがっておめでとうと喜んでいた」と合格通知を手にした時の喜びを語った。
3人が合格したのは、JIS検定の基本級。指導教諭によると合格すれば国家資格をとったプロとして認められ、就職も有利になる。それだけに、社会人でも合格率は6割以下という難関だ。
上越総合技術高校では、おととし初めて合格者1人を出し、今回の3人がそれに続く快挙となった。
検定の課題は、厚さ9㎜の鉄板2枚を溶接棒と呼ばれる金属を溶かしながらつなぐもの。表面の美しさだけでなく、内部までしっかり接合することが求められる。
3人は授業での練習に加え、学校と協力関係にある上越テクノスクールに通って、溶接の腕を磨いてきた。
山岸瑠起さんは「練習では本番と同じ板を使い『今日が本番だ』『次はないんだ』という気持ちで練習した」とふり返っていた。
検定の本番は9月、受験者50人以上のうち高校生は3人だけだった。
丸山大気さんはこの時のことを「大人ばかりで、すごい圧。ヤバイ感じ」と話す。一方で「緊張しあせったが、むしろそれを楽しんだ。来年春の就職で溶接する仕事に就く。学んだ技術と経験をいかし企業に貢献したい」と意気込んでいた。
上越テクノスクールの牧野昭二校長は「資格取得を自信にし、これからの勉強や仕事に活躍してほしい」と3人を激励した。
上越総合技術高校と上越テクノスクールでは、今後も連携し生徒に溶接の指導をすることにしている。
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