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保倉川治水対策 「放水路」が妥当

2017年05月30日 16:30更新

 会議3

上越市の保倉川の治水対策を検討している部会が30日に開かれ、これまでにあがっている、7つの対策案のうち「放水路」が妥当だと判断した。部会では夏までに上部組織の関川流域委員会に報告する予定。


河川工学や防災都市計画などの専門家5人で組織する部会では、放水路を含めた国の河川整備計画の再点検を2年間かけて進めてきた。


これまで保倉川の治水対策7つのうち、川に沿った農地に川の水を流す「遊水地」と、川の途中から分岐する新しい川をつくる「放水路」の2つの案に絞り込まれていた。

会議2

「遊水地」は必要とする面積が600ヘクタールあり、土地の所有者から理解を得るために時間がかかることや、川の水を貯めた後、排水するまでに24時間かかること。さらに事業費が放水路と比べて2倍近い、約1050億円になる。

 

また、保倉川につながる川の水があふれた場合、水につかる建物の数が床上、床下合わせて1,800世帯で、「放水路」より460世帯多く、被害も大きい。以上のことから部会では「放水路」が妥当だと判断した。

 

放水路をつくる場所は今後、検討されることになるが、立ち退きが生じることや地域が分断される懸念は残されたまま。

 

傍聴席には保倉川周辺に住む人など約30人が出席し、会議を見守った。

 

部会長で土木研究所 水災害・リスクマネジメントセンターの小池俊雄センター長は「皆の知恵を出し合いながら、当該地域の活性化につながるような、住みやすいまちづくりにつながるよう努力してもらいたい」と話した。

 

部会では夏までに上部組織の関川流域委員会に報告することにしている。

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