2020年04月30日 19:00更新
馬を使った昔ながらの田起こしが30日、上越市の滝寺で行われた。
馬を使った田起こしは、上越市で活動するNPO法人、緑とくらしの学校が企画した。田んぼはNPOが運営する「森のようちえん てくてく」の園児たちがコメ作り用に借りているもので、面積は1アールほど。
馬の田起こしは、環境にやさしい農業を学ぶために行なわれた。馬は岩手県の一般社団法人「馬搬振興会」が手配。馬がスキと呼ばれる農機具をひっぱり、土を掘り起こした。
体験した小菅江美園長は「力が入って、作業中に息を止めてしまった」と笑った。
振興会によると、馬を使った田起こしは県内では昭和30年代まで続けられていたという。メリットは、機械を使わずに済むほか、あぜの雑草を馬が食べるので除草剤の必要がない。小菅園長は「あぜの草も馬にとっては命のご飯。掘り起こされた土は粘土層になっているなど、機械だと田んぼの中に入らないので見ない」と話す。
森のようちえんの園児が見学する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、スタッフだけが参加し、SNSを通じて映像を中継した。小菅園長は「環境問題など、今の問題に対してどんな未来を作るか。(馬を使った田起こしは)新しい提案」と 話した。
この田んぼでは来月中旬、園児がコシヒカリの苗を植える予定だ。
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