2017年03月28日 17:10更新
施設の老朽化と少子化で上越市吉川区の2つの公立保育園と私立の保育園が統合し、4月に新たな保育園が誕生する。これに伴い、吉川区にある旭保育園と吉川中央保育園が閉園する。
旭保育園は昭和44年吉川町立旭保育所として開園した。平成17年、上越市との合併により旭保育園と名を改め、48年間で865人が巣立った。
27日には最後の卒園式が行われ、11人が保育証書を受け取った。式では、一年間の活動を写真でまとめたスライドが上映され、卒園児が元気いっぱいにお別れの言葉を発表した。
この後、閉園式も行われ、旭保育園は48年の歴史に幕を閉じた。
大竹明美 園長は「寂しく残念です。でも私たちの心の中には(旭保育園)が残り続けます」と。また保護者は「母親も父親も妹もみんなここを卒園した。閉園するとすごく寂しくなる」と閉園を惜しんでいた。
一方、吉川中央保育園では28日に卒園式が行われ、最後の卒園児4人が保育証書を受け取った。
吉川中央保育園は昭和51年に吉川町立中央保育所として開園。41年間で1,003人が巣立っている。
式典では市長や町内会長なども出席し、園児と一緒に41年間の思い出を写真のスライドショーで振り返った。
出席者にひとり、吉川中央保育園に16年間勤務した内藤さん。開園時に吉川中央保育園の職員として採用された。途中転勤があったものの、再びこの保育園に戻り、ここで定年を迎えた。内藤さんの3人の子どもも吉川中央保育園の卒園生。農家の息子は園児の田植え体験に協力するなど長い間保育園と関わってきた。「昔は130人の子どもがいた。こんなに少なくなるなんで夢にも思わなかった。寂しい」と別れを惜しんだ。
吉川中央保育園の最後の園長を務めた保坂敦子さんは定年を迎え閉園と同時に退職する。「これからの第一歩・スタートの節目の年。自分の人生で大きな思い出となった。これからも吉川中央保育園のこどもらしく、元気いっぱい過ごしていってほしい」と子どもたちにエールを送った。
統合により、4月に吉川区原之町に「よしかわ保育園」が開園する。4月8日に竣工・開園式が行われ、地域住民を対象に施設の見学会が開催される。