2019年08月07日 08:15更新
上越市で去年自殺した人は36人だったことがわかった。これは前の年より10人少なく、過去5年でもっとも少なくなった。市では医療施設や包括支援センターなど関係機関の連携を深め、自殺者ゼロをめざす方針。
これは5日に開かれた市の自殺予防対策会議で報告された。それによると、去年、上越市で自殺した人は36人、前の年より10人少なく、過去5年でもっとも少なくなった。
自殺者の数は平成21年がピークで73人、4年前からは減少傾向が続いている。一方で、人口10万人あたりの自殺死亡率は23.2で、全国平均の16.4より高い水準となっている。また、年代別にみると自殺者の6割が60歳以上で、なかでも要介護認定を受けていた人が3割を占めた。
市では、その背景にうつ病と認知症の判別がむずかしいこと、病気や障害があっても家族に負担をかけたくない気持ちから支援に抵抗があることなどがあるとみている。こうした中、市では、年代別、ライフステージに応じた支援として、お年寄り向けの健康講座、働き世代へのメンタルヘルス研修会、さらに小・中学校、高校での出前講座などに今年度取り組む方針。
5日の会議では、市の支援対策をふまえた意見が交わされた。参加した民生委員は「お年寄りと若い人が同居していると訪問に行きにくい。若い人から自殺の心配はないと言われる。中には高齢者虐待があるのではないか」と話した。
自殺予防対策会議は次回、来年2月に開かれる予定。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.