2018年05月27日 08:39更新
羽尾歯科医院春日山ではホテルなどにある使い捨て歯ブラシを集めている。
院長の羽尾博嗣さんは、フィリピンのスラム街で治療や支援を行う歯科医のボランティア団体、「ハローアルソン」に7年前から参加している。
ハローアルソンの活動の様子
ハローアルソンの活動は毎年2月、フィリピンマニラ市内のスラム街で4日間行われる。活動には全国から歯科医師や看護師、高校生など100人が集まる。上越からは羽尾さんだけでなく、高校生5人が参加している。羽尾さんは、スラム街の子どもは5歳から働きにでるため、教育を受けることができないと話す。日本の学校教育は「歯科検診」を受けることや「虫歯の予防法」を学ぶことができる。しかし、スラム街では磨きたくでも、予防をしたくてもその方法を知らない。羽尾さんはいかに教育が大切かを痛感したと振り返った。
また歯ブラシ一本が米2㎏と同じ価格なので買うことができない。そのため7歳の時点で乳歯がすべて虫歯になっている子もいるという。そのまま虫歯の菌が体内を循環し、命を落とすこともある。
提供:羽尾歯科医院春日山
現地の治療はなおせる虫歯であっても抜かざるを得ない。その理由は毎年ちがうスラム街をたず ねるから。つまり、子どもたちにとって、治療を受けられるのは生涯1回しかない。そのため、命を守るには抜くしかない。子供たちは治療を怖がる。しかし、終わったあと「ありがとう」と笑顔を見せるそうだ。その姿から羽尾さんはたくさんのことを学んだと話す。
こうした中、羽尾さんは現地で配る歯ブラシの寄付をよびかけている。歯ブラシはホテルなどにおいてある使い捨て歯ブラシ。
5月22日現在で905本の歯ブラシが集まっている。歯ブラシの他にも未使用のタオルなども募集しているので、気軽に声をかけてほしいと話している。
羽尾歯科医院 春日山
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